2011年11月20日日曜日

回折現象との付き合い方



かなり落ち着いたものの、デジタルカメラの高画素化は基本的に進んでいます。レンズから入射してきた光情報をより細分化して取り込めるのだから、感度やダイナミックレンジに影響がない限り、高画素化は画質面で有益・・・とも言えないのが現状で、絞り過ぎによる回折現象が問題化してきました。つまりは画素ピッチが狭すぎるということ。

実感と又聞きした感じですと、APS-Cの12~6MPでF8、4/3の12~6MPでF5.6、1型の10MPでF4、1/1.7型の10MPでF2.8、1/2.3型の10MPでF2程度。さらに最近ですと、α77やNEX-7はAPS-Cの24MPですから、回折現象を回避するためにはF5.6前後が最小絞り値ということになります。しかしながら、APS-CでF5.6では表現として深度が浅い場合もある・・・しかし絞ると光学的には解像しなくなる、という問題が出てきます。大口径の高級コンパクトであってもシャッタースピードの上限によって、F4~F5.6程度まで絞らないと露出オーバーになってしまう場合は多々あります。

ですが、光学解像度はセンサーサイズと絞り値で決まりますから、イメージセンサーによって電気信号化される情報量は画素数が多いほど多いことも事実です。画像データとしては1ピクセルが最小単位と決まっているのでサイズ大きくなりますが、厳密には高画素化すると光から電気信号に変換する際の最小単位が小さくなる、というのが正確なところかと思います。

当然のことながら、画像を構成する情報量が多いほどデータとしては柔軟性を持ちます。つまりそこがミソ。回折現象を上手くいなすために有効であるのが、超解像であり、明瞭度であり、ウェーブレット変換なども時には使えるわけです。おっとしかし、これでは解像度は変わらないですよね。そりゃぁそうです。光学的な解像度はレンズ特性を考慮しないとすると、”センサーサイズと絞り”に依存するのです。ここにおけるポイントは、回折の影響を受けても”画素数なりの解像感”が得られるかどうか。

おそらく、これから高画素化がより進むとなるとレンズ性能、そしてソフトウェアの重要性が増してくるでしょう。出力する情報は多ければいいというわけではありませんが、入力する情報は多いに越したことはない。その際に、上手く情報を取捨選択できるかがポイントかと思うのです。もちろんむやみに高画素化することは疑問ではありますが。まぁ、素人の戯言ですけれど。

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